穀粒(こくつぶ)会員のための、創作および出版支援サイト

13090801昼寝ネコ

トップページへ 譜面台の練習曲メニューへ 画像の説明
 
2013.09.08 エッセイ「脳内構造が日に日に器械化している」 投稿者:昼寝ネコ

Chão de Estrelas-Baden Powell

 
 
脳内構造が日に日に器械化している
 
 
昼寝ネコ
 
 
 

例え短いストーリーでも、創作の源泉は自分自身だ。
だが、最近のほとんどの時間は、どうすれば
これが画面に表示されるのだろう、どうやって
効率よく一覧表示しながらリンクさせられるのだろう、
そんな作業に追いまくられている。

パソコンのOSに相談しながら、プログラムにお伺いを立て
マニュアルを読み返しながら、そして一喜一憂しながら、
黙々と連続作業をこなしている。
ふと立ち止まってみたら、いつの間にか自分自身が
腱鞘炎を心配しながら、キーボードを叩き続け、
ワイヤレスのマウスを操り、すっかり器械と
一体化していることに気づく。

感情が入り込む余地がなく、感性は不要で
ただひたすら脳内から余分な要素を排除して
達成したい機能の実現に、一直線に突き進んでいる。
外見は人間なのだが、今はもうほとんど、人間の皮を被り、
人工頭脳を持った人造人間みたいな存在だ。

壊れたら使い捨てられ、あるいは部品を交換され、
与えられた機能を果たすだけが取り柄で、どこにも存在感を
持たない・・・やはり人工的な存在と感じる。
人間性を徐々に喪失し、徐々に機械化する人間。

こう考えると、自分の考えは間違っていないと
確信を持つことができる。

つまり、組み込まれている場はどこであれ、
どんな人間も心を持っており
その心の中が空虚になれば、生への原動力が失速する。
合理的で結果至上主義で、時間効率が優先され、
まるで蟻地獄のように、人間は皆、知らず知らず
いつしか同じ墓場に引きずり込まれてしまう。

その意味で、私は無謀な反逆者なのかもしれない。
いや、無謀というのは、どこにも可能性を見出せないのに
突き進むことだが、私の場合は、無から可能性を
創出しようとしているのだと、強がりをいってみたい。
 
 
 

  • 世界史に残るような偉大で堂々たる業績は、全てなんらかの熱中がもたらした勝利である。
    (エマーソン) -- パシリーヌ 2013-09-09 (月) 01:15:04
  • パシリーヌさん

    いつも激励のコメントを有難うございます。

    自分史に残るかもしれない程度の、人知れぬ
    水面下の仕事ではありますが、確かに
    熱中しなければできないことだと実感しています。
    偉業ならぬ、異業の熱中症なのでしょう。 -- 昼寝ネコ 2013-09-09 (月) 14:09:04

認証コード(6488)

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional