14042001昼寝ネコ
2014.04.20 エッセイ「大動脈瘤の手術からの復帰記念対局」 投稿者:昼寝ネコ
Clementine *** Tensai BAKABON ***
大動脈瘤の手術からの復帰記念対局
昼寝ネコ
どうやら私は本格的に、バカボンのパパの親友の
大バカボンになってしまったようだ。
大動脈瘤の手術で死線をさまよい
数度は危篤状態になったものの、奇跡的に生還した先輩。
いつも後輩の私を「先輩」と呼ぶ先輩。
その先輩の復帰記念対局が今日あった。
第1局は、約130手程度の長丁場だったが、
先手先輩の居飛車・引き角に対して
後手の私は、馬鹿の一つ覚えの阪田流三間飛車。
慎重に相手の手を殺し、自玉安泰のまま
余裕で勝つことができた。
さて、闘志が衰えない先輩は、休憩時間も取らず
すぐさま第2局に突入した。
先輩は戦法を変更し、四間飛車に振ってきた。
一方の私は、相も変わらず阪田流三間飛車。
先輩は、振り飛車で阪田流三間飛車に相対する
経験数が少ないようで、序盤で手痛いミスを犯した。
以下、序盤の棋譜と途中図を掲載すると・・・
先手:後輩の私を先輩と呼ぶ先輩
後手:昼寝ネコ
☗7六歩 ☖3四歩 ☗6六歩 ☖3二飛 ☗6八飛 ☖3五歩
☗4八玉 ☖3六歩 ☗同 歩 ☖5五角 ☗3八玉 ☖1九角成
☗3七桂まで13手
気の毒だとは思ったのだが、心を鬼にして
待ったを促さず、そのまま指し続けた。
序盤でこのハンデはいかにも大きすぎる。
そんな楽勝ムードで指すうちに、私の慢心と、それと
いつの間にかすっかり棋力を向上させた先輩の
執念が相まって、敵陣に成り込んだ馬を殺されてしまった。
気がついたら、先輩はいつの間にか馬を2枚盤面に並べ
四方八方に睨みを利かせている。
で、必死になって打開策を考えたものの
最後はさすがに力尽きて投了負けしてしまった。
そういえば、病床で退屈だろうと思い、
浦野真彦著・3手詰めハンドブック2種類を
差し入れていたのだが、知らないうちにずいぶん勉強し
棋力と集中力が向上していて驚いてしまった。
でも、歯ごたえというか、手応えのある将棋指しに成長し
とても嬉しく思っている。
先輩にとっても私にとっても、将棋を通じて
交流できるのは、人生の晩年でなかなか得がたい環境だと
そのように思っている。
駄菓子菓子(寒川猫持先生からの剽窃表現)、
次回はしっかり集中し、私の2勝で終わらせるつもりだ。
先輩は、さぞかし今晩は、ゆったりといい気分で
熟睡していることだろうと思う。
- 昼寝ネコさま
悔しくて眠れませんでしたか?病気あがりだと思うなかれ。年寄りだと思うなかれ。実力は自分の方が上だと思うなかれ。で、ないと次回も夏の虫になりますよ。 -- パシリーヌ 2014-04-20 (日) 17:06:05 - パシリーヌさん
いやあ、過去の私の対先輩勝率は90パーセント台の後半ですから、昨日は1勝してとても嬉しそうでした。もう80歳ですから、人間の頭脳も鍛え方によってはずいぶん進化するものなんですね。おかげで私も、新しい分野の難解な内容を習得するのに、安心感を持てるようになりました。 -- 昼寝ネコ 2014-04-20 (日) 18:23:25 - 昼寝ネコさま
勝率がもたらす自信でしたね。大変失礼しました。 -- パシリーヌ 2014-04-20 (日) 18:28:21