160060901昼寝ネコ
2016.06.09 エッセイ「祝 穀粒3周年記念ー早朝の不思議な夢」 投稿者:昼寝ネコ
Quiet Eyes by Takayoshi Watanabe a.k.a. EDISON
He composed sound track of Japanese Samurai movie " Tori-Sashi" 2010 as EDISON.
通された間口二間ほどの小さな工房は、広い通りに面しており、全面が素通しガラスなので圧迫感はなかった。入口を入った左手に、土間の四分の一を占めるほどの、ちょうど棺桶のような大きさの石が置かれていた。全体が暗緑色のまだら模様で、細かい緋色の結晶も混じっていた。
石の上部全体には微妙な彫り筋が施されていた。これが作品の特長なのだろうか。それにしても、魯山人の高弟が、器の類ではなく、なぜこのような大きな石の塊を作品としているのだろうか、と不思議に思った。
気がつくと、私は木製の柄のついたノミを手に取り、石の彫り筋の山の部分に、銀光りする刃を当てていた。すると、まるでふやけた木の表面をはぎ取るように、石が肉厚に削ぎ落ちるのだった。おもしろい。続けざまに刃を当てて、石を削ぐ感触を楽しんだ。
その時、魯山人の高弟が現れた。銀縁の眼鏡をかけた痩身、白髪の男性で、なるほど芸術家らしい繊細さが全身に漂っていた。高弟は挨拶もそこそこに話し始めた。
取材の類は一切断っているのだが、なぜか私には会ってみようと思ったそうだ。その理由は、このところ創作活動に行き詰まりを感じており、人の話に耳を傾けてみようという気になったから・・・。
その時、高弟の視線が石の上に置かれたままのノミを捉えた。一瞬、自分の目を疑った表情が読み取れ、私はとんでもないことをしてしまったと後悔した。
だが、高弟は激高しなかった。かえって穏やかな口調になり、行き詰まりを感じる自分には、他の人の彫り筋が新鮮に感じられると言った。本心のようだった。
何をどう語ったのか覚えてはいないが、私は芸術に関する自説を、心に浮かぶまま述べた。高弟は黙って聴いていた。そして最後に、私は奇妙な予言をしてしまった。工房のガラス越しに見えるビル群の上空に、ツバメの大群が飛来すると言ってしまったのである。
・・・脈絡のない内容の夢だが、一部のシーンを文字にするとこんな感じだった。渋谷近くの国道246号線に面した工房なのに、地下鉄に乗ると、やがて車窓からは奈良県の鬱蒼とした森の、重厚な景観が見られ、感嘆したものだ。あまりにもリアルな夢だったものだから、目が覚めてもしばらくは疲労を感じていた。あまりに疲れて、もう一度寝ようと思ったほどだ。
- 夢は不思議ですね。私も行ったことがない知らない街へ。一回だけでなく3度ほど夢見たことがあります。ここはどこだろう?と街を歩いていました。以前にも夢で見たことがある、と夢の中で思い出しながら。いつか出会えるかもしれない。それは現生で?それとも来世で?
また鳥のように自由に大空を飛んでいる夢。何回か夢見ました。あちらこちら、きれいなお花畑の上もすいすいと。行きたいときにさっと飛んでいけたら、鳥はいいな。楽しい夢はいつでも見たい! -- 歩く人 2016-06-10 (金) 19:12:21 - 歩く人さん
お読みくださり、有難うございました。また、コメントも残してくださり、
有難うございます。本当に夢では不思議なこともありますね。こちらの手違いで、同名の小品に差し替えさせていただきました。 -- 昼寝ネコ 2016-06-11 (土) 05:42:14 - 昼寝ネコさま
100年前500年前1000年前の作品が師である、との名言で、陶芸家、書家、料理家であった北大路魯山人という人物は師を持たなかった、と記憶しますが弟子はいたんですね?あっ、夢でしたか。確かに自分の限界を打破できるのは御霊の導きや、誰かの助けがある時だと思います。示現的な夢で考えさせられました。-- パシリーヌ 2016-06-11 (土) 06:12:13 - パシリーヌ様
お読みくださり、コメントも有難うございました。
かなり以前書いたものですので、記憶にありませんでした。 -- 昼寝ネコ 2016-06-11 (土) 12:58:13 - 昼ネコ様
夢、夢の続き、真夏の夜の夢、夢で逢えたら、夢見る少女じゃいられない、夢想花、夢の中へ、夢であいましょう、夢先案内人、夢一夜、夢の途中・・・
ひとは夢を追いかけ、夢を歌う。故ジョンレノンも語りかけた。「You may say I'm a dreamer」 -- IMAGINE 2016-06-12 (日) 21:13:25