穀粒(こくつぶ)会員のための、創作および出版支援サイト

160061101ふわふわの

トップページへ 譜面台の練習曲メニューへ

2016.06.11 エッセイ「祝 穀粒3周年記念ー浮遊から飛行へ」 投稿者:ふわふわの

タン・タン・タン
軽くジャンプする
タッタッタッ
徐々に地面につく足が軽く感じる
タッ………………タッ……
音の間隔がだんだん伸びていく
目線が変わった。明らかに遠くが見える。

体が軽く感じる……水の中でジャンプしているような感覚だ
軽く地面を蹴ってみる。
トンッ…
軽い跳躍を最後に宙に漂う自分に驚く
人々の頭上2メートルといったところか…2階から眺めるよりやや低く人々の頭が近い。

遠い昔に誰かから習ったような気がして前方に手をかざしてみる。

すると手をかざす方向に宙に浮いた体はゆっくりと進み始めた。

体の重心はへそだと思っていたがどうやら心臓に近いようだ。
足は常に地面を向いている。無重力ではないらしいな。

あぁ知ってるぞこの飛びかた。夢で見たことがある。
しかし、実際飛んでみると風を受ける心地よさが違うな。
手をかざし続けると速度が上がる。やめると減速していく。

建物が迫ってきてぶつかりそうになる。焦って体を捻ってみた。

……おぉ危ない
建物をかすめて飛行を続けだんだん慣れてきた。

ブレーキなどない。コレは飛行船と同じかもしれない。
手をかざすのをやめると推進力は止み空中を漂い始める。
普段感じたことのない空気の抵抗が地表を歩くときよりも肌で感じられる。
曲がる時も一呼吸おいてから曲がり始めるから早めに体で舵を取ることになる。

街では電線や電話線が縦横に張り巡らされていて危険だ。
2階屋根を見下ろす高さまで高度を上げてみる。

遮るものが極端に減って眺めがよい。
住宅が増えてとんと見かけなくなった富士山が見える。
その昔、関東甲信地方では富士山が見えるところに富士見という地名をつけたのは至極ごもっともな話だと実感する。

息をふぅっと吐くと地面に降りた。

明日はもっとうまく飛べるだろうか。ちょっと楽しみだ。

  • ふわふわの様はついにスーパーマンになったのですね。それも訓練し始めの頃ですか?
    次回は時速何百キロのジェット機並みになって世界を駆け巡り現場中継してください。 -- パシリーヌ 2016-06-12 (日) 07:21:03
  • ふわふわのさま ♯とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで とんで まわって まわって まわって めがまわる♭ -- 円 ヒロシです 2016-06-12 (日) 21:30:55

認証コード(6917)

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional