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2017.10.14 エッセイ「タヌキのひとしごと」 投稿者:文美(ふみ)

英会話の帰りすっかり日も暮れて家路に急いだ
少し歩くと、私の前を黒い影がスー

「あら?ネコ?タヌキみたいなネコね。」そう思って見つめていた。
少しびっこをひいていたので、「気を付けてね」と、話しかけた。

振り返ったその姿は、…タヌキ!
「えー!タヌキだ、タヌキいるんだぁ!」話には聞いていたがまさかの遭遇。

道路を渡り切ったタヌキに、「ちょっと待って写真とらせて」と、スマホを急いで開いた。
不思議なことに、私の話が理解できたかの様に、立ち止まり振り向いてくれた。
まるで「これでいいでしょうか」と、言っているかのようにこちらをじっとカメラ目線で見つめてくれた。

たぬき

「ありがとう、フラッシュ出るけど逃げないでね。」話しかけながら、シャッターを2,3回。
タヌキは逃げずに、フラッシュの光に耐えてくれた。

「ありがとう。気を付けてね。バイバイ…」そう言うと、小さな声が聞こえた。子猫の声のような…

私の目をじっと見つめている。「もういいの?帰るね。」と言っていたように思えた。

私が独り言をいっているとでも思ったのか、通りかかった親子が私の顔を見、視線の先を見て驚いていた。
「あ、タヌキだ。タヌキですね、タヌキ!」その親子も興奮して、写真をとった。

タヌキは人間の希望にお応えして、一仕事でも終えたかのように切ない顔つきで帰って行った。
別れた後、何だか気持ちが軽くなった。
タヌキに見つめられるなんでそうそうない事、私の心に、何かプレゼントしてくれたのか、心が軽い。

家に戻ったわたしは、少しロマンティックな気分だった。
もし、あのタヌキが人間に化けてノックしたらどうしたらいい?

タヌキの悩み事でも聞いてあげようか…いやいやタヌキはタヌキ、相手は野生のタヌキ。
何か病気を持っているかもしれない。家に入れることは出来ない。
現実的な考えが頭をもたげる。

かと言って、そのまま追い返すのもいかがなものか?
では、食べ物だけでもお持たせして…
かと言って、夕食の残りのカレーは刺激が強すぎる。
そうだ、頂いたクッキーが…いやいやもっとボリュームのあるものを…

さて~、何を差し上げればよいか…

などと、とりとめのないポエムを浮かべながら、心軽やかにしてくれたタヌキの出現に感謝。
不思議な秋の夜長を楽しんだ昨夜の出来事でした。

(携帯のフラッシュが弱かったようで、眼だけ光っています)

  • 文美さま
    緑のタヌキのことかと思いました。不思議な出会いでしたね。「ひとしごと」と褒めてらいタヌキも嬉しいことでしょう。でも化かされないように気をつけましょう。 -- 岸野みさを 2017-10-15 (日) 07:42:46

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