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19062001 岸野みさを

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2019.06.20 自分史・家族史「暑中お見舞いありがとうございました」 投稿者:岸野みさを

 ドイツでは6月はバラの月というそうですが、ビュルツブルグからヒュッセン迄、全長350KMのロマンティック街道を、更にフェルン峠を越えてインスブルック迄、楽しく元気に旅を続けることができました。

 麦畑や牧草畑の丘の向うに、あるいは豊富な水量の河に沿って現れてくる、城壁と塔と教会のあるレンガ色の屋根の中世都市の景観に目を見張りました。それはさながら壮大なドイツ中世歴史絵券の中にタイムスリップした感がありました。

 ある方は小雨降るシュヴェービシュ、ハルをコッハー河に沿って歩いたことがとても良かったと、又ある方は同じくシュヴェービシュ、ハルのザンクトミヒャエル教会で人骨をみたのがショックだったとおっしゃっていました。
ザンクトミヒャエル教会の戸外階段の広さ(70M幅)と急勾配には登り降りが精一杯でドイツ最大の54段あるのに数える余裕がありませんでした。再度訪れるなら、この階段が舞合になるという有名な屋外演劇を観たいと思います。

 ロマンティック街道の旅はリーメンシュナイダーへの旅であると言われている通り、ティルマン、リーメンシュナイダーの信仰と芸術の偉大な作品を目の当たりにし、心が騒ぎました。デトヴァングの教会の十字架祭壇「クロイツ・アルタール」のイエス・キリスト最後の表情と、悲嘆の聖母マリアの姿が胸に迫りました。又、クレクリンゲン村のヘルゴット教会にあるマリヤ昇天の祭壇 「マリエン・アルタール」、この世の人でありながらすでにこの世の人でない、マリヤの神々しい美しさに引きつけられました。

 ヴェルツブルグのマインフランケン博物館のアダムとイヴの立像。いずれの作品も人間の持つ内面性の深さと尊厳が感じられ、偉大な芸術家の魂に触れたように感じ、また思いや思想を垣間見たように感じました。木や石の素材で見事に作りだされる創造力にただ見入るばかりでした。

 同じ芸術家であっても、文学と音楽を愛したルートヴィヒ2世と彼の絵画的な三つの城は美しく、はかなく、彼の悲劇の生涯と共に100年の時を経た私達に、何を語りかけているのでしょうか?ノイシュバンシュタイン城、リンダーホフ城、未完成のままのヘレンキームゼー城、これらは現在バイエルン州最大の観光収入源となっていることを、彼を失脚させた人々はどう思うのでしょうか?築城のためにバイエルン王国の財政は崩壊し、その為に彼は、王位を追われたというのです。

 ダッハウKZでは一人の人間の狂気が国家権力となって、20万人の民衆やユダヤ人を拘束し、虐待し32000人を殺害したその場所に立っていると思っただけで重苦しい気分になりました。建物の跡地に砂利が敷き詰められていて太陽がカンカンと照りつける中を誰もが黙々と歩いていました。一団のドイツの少年少女が見学に来ていて、ドイツの教育の健全さを感じましたが、まだ幼い彼等の何人かがタバコを吸いながら歩き、ここにも又病んでいる現代の一面が見受けられました。主人はマニアの友人のためにその砂利を数個拾って来ました。ヘルメットの形をした石もありました。

 「ドイツを御賞味あれ」かの如く最初の夜の、ハイデルベルグの学生酒場「ツム・ローテン・オックセン」の巨大ソーセージには仰天してしまいました。ネッカー河を見下ろす風光明媚な古域ホテル、ヒルシュルホルンで鹿肉なるものをはじめて食しました。又、白いアスパラも美味しかったし、ジャガイモダンゴみたいなものも色んな味がありました。アメリカンチェリーやチョコレートなど物価が安かったです。

 ドイツ最高峰ツークシュピッツェの恐怖の吊り上げケーブルや、ノルトケッテンからの眺めはいつまでも忘れないことでしょう。ヤーコブ、フッガーが設けた世界最古の福祉住宅フッゲライに心打たれ、現在でも家賃が安くただ同然に驚きました。

 ある方が「キリスト教は残酷だからイヤだ」とおっしゃいました。ホテルでもレストランでも町の掲示板にも十字架にかけられたキリスト像がありました。復活されて生けるキリストを信じる信仰を抱いている私達から見れば、至る所に飾ってあったそれ等は偶像そのものでした。ヨーロッパ文明と伝統は言うまでもなくキリスト教であり、信仰の時代、背教の時代、宗教改革の時代を経て1820年にイエス・キリストの教えはジョセフ・スミスによって回復されたのですが、この事実を世界各国のキリスト教会は受け入れてはいません。ルターやカルヴィンの「改革」までしか知ろうとしないのですね。

 国連によって世界重要文化財に指定されているヴィース教会は、森と湖と牧場に囲また神の庭にある教会で、真っ白な壁が際立っていました。ロココ風最高傑作で、ドイツ女性はそこで結婚式を挙げたいと夢見ているそうです。

 今、私はヴィース教会を心に描きながら、イエス・キリストの教えが「改革」を経て「回復」されたことを知っている私達の責任の大きさを痛感しています。イエス・キリストの大切な教えは「神と隣人を愛する」という人々が知らずに行っている「善い行い」なのです。

では、又、いつかお会いできる日を楽しみにごきげんよう。

(この旅の詳細は2016.8.20 自分史・家族史「ロマンティック街道の旅」にあります)


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