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19082601堤 明子

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2019.08.26 自分史・家族史「近所付き合いを通して「神様が見守り祈りを叶えて下さると感じた小さな証」」 投稿者:堤 明子

ミニスタリング

 私は今年度の4月から輪番で町内会の班長になりました。班の中にH君という57歳の男性が住んでいます。彼は利発でまじめな一人息子です。しかし、何故か高校に入ってから引き籠ってしまい、現在も続いています。お母さんが数年前に亡くなり病的なお父さんを助けて二人で暮らしていましたが、それから2,3年後にそのお父さんも死別し、一人暮らしとなりました。
 お隣のB子さんがお母さんの葬儀などよく面倒を見て言葉を交わしていたと聞いています。私も密かに彼の事を案じていましたが、B子さんの「あなたがH君を助けてあげて良い方向に導いて下さい、私はグーダラ人間なので」と頼まれ、早速長老達と一緒にH君を招いて食事をし、その後長老達が何度か彼の家を訪問し、福音について学んだようですが、ある日H君から電話があり、「庭の草がひどいので長老達がきれいにしてくれるというのですが、それをしてもらうと信仰に入らなければならないので断って下さい」という事でした。私はその時どう答えたか忘れましたが、兎に角、ご両親を仏教で送られて間もない時で、彼の気持ちも理解できるので長老に話し、訪問を止めて頂き、そのままの状態にありました。彼には道で出会うこともありましたが、元気そうでしたのでほっとしていました。
 今年度が始まり町内会の集金や、住人の確認などをする事になり、彼の事が気になりB子さんに尋ねました。B子さんの話によるとH君には回覧はまわさず、本当に必要なものだけコピーしてポストに入れるということに取り決めてある、ということでした。その理由はB子さんが気づかって何度電話しても、ドアーをノックしても応答がないし、回覧もそのままになって、家にいるのか不在かが全くわからないので、地域委員と相談して、そのように取り決めたというのです。それはなんとかせねばと考え詳しく聞きましたところ、それでも時折、トイレの流す音も聞こえ、夜は電気がともり、ゴミ収集日にはチャンと出してある。宅急便も時々届くらしく、裏にまわって置いていくらしい、それで向こう3件の方々が何とか生活しているらしいが、病気なのか、どうやって生活しているのだろうか、家の中でどうかなっているかと心配していました。何とかH君と連絡とりたいと思いました。B子さんはその後も何度も電話し続けましたが応答は一度もないのです。そして私も何度も電話したりドアーをノックしたり、声を掛けましたが顔を出す事はありませんでした。灯りがついているので今はいると思うとB子さんが言うので、B子さんのお隣さんと3人で出かけて大声で呼んだり、ドアーをノックしても何の返事もないのでこの数日彼のために祈っていました。
 B子さんがもうこれ以上どうにもならないがどうしますかと言われました。彼のために祈っていますのでもう少しお待ち頂けますか?どうしても心を開かないようであれば方法を考えてみます、と話しました。B子さんが「あなたの祈りを神様は聞いてくれますか?」と言われました。それは私の心にグサっと来ました。過去に私はB子さんに教会を紹介したことがあるので、揶揄されたように感じたのです。また、私は自分の信仰の生ぬるさを感じて「私が至らないためかも知れませんが、もし彼が心を開かなければ昨年の方法に戻すより仕方がないと思いますので、もう一度手紙を書いて、ドアノブにつるしておきます」と答えてそれぞれ家に戻りました。私は

1、近所の皆さんがH君の安否や生活を心配していること。
2、体調はいかがか。
3、食事はできているか。
4、この班も老人が多くなり若い方々の力が必要なので、是非御協力を頂きたい。
5、隣人同志が心を通わせて助け合って暮らしていきましょうね。

云々と思いのままを書いた手紙と、備蓄の品とあり合わせの食物を袋に入れてドアノブに吊るして置きました。一心に、H君のために一心に祈りながら待っていました。そして2日後、夕方電話が鳴りました。出てみるとH君からでした。「お手紙見ました。食物もありがとうございました。歳とった方にこんなにしてもらってありがとうございます。本当はこちらがしてあげなければならないのに。今すぐ町会費を持って行きます」と言われ、私はこおどりする程喜びました。祈りが聞き届けられたと感じました。彼を玄関の中に招き入れて「来てくれて本当にありがとう」と告げて、親戚や友人の有無やきちんと食事がとれているか否か、や、生活の面なども聞いて、ほぼ様子を知りました。彼は体の具合が悪く2カ所に通院していて、働くことも考えているが今のところ無理で、他に頼る親戚も友人もいないことが分かりました。
 回覧が廻る頃になると手紙と少しの食料を入れドアノブに掛ける。―するとH君から電話がかかる。それが細やかな隣人とのコミュニケーションの楽しみとなりました。お蔭様で回覧も順調に廻り、H君も町内のことに触れることもでき、人と話す機会も出来たのではないかと感じます。神様は思わぬ機会を与えて私たちに小さなミニスタリングの経験をさせて下さる事を証いたします。また、私自身がミニスタリングを通して日頃の兄弟姉妹の支えを頂いていることを心から感謝します。
 この教会が真の教会であることを証いたします。

  • 素晴らしい経験をなさり、それを分かち合って下さり、感謝しています。ありがとうございます。 -- 塚原俊英 2019-08-27 (火) 10:57:01
  • 「あなたの祈りを神さまは聞いてくれますか?」キツイ質問でしたね。あなたの主を信じる信仰とひたむきな思いと、そこまでやる行いがH君の心を動かしたのですね。「若い方々の力が必要です」それに応えたH君は立派で心強いです。
    -- 岸野みさを 2019-08-27 (火) 17:13:46
  • 良い経験を分かち合ってくださり、ありがとうございました😊 -- 丸山幹夫 2019-08-29 (木) 08:00:35
  • これこそミニスタリングだと感じました。
    本当に素晴らしい模範だと思います。
    神様が望まれる事を、誠実に行っていらっしゃるのがよくわかって感動しました。
    -- ぐれっぐる 2019-08-29 (木) 16:56:25

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