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2019.09.23 自分史・家族史「柳田藤吉・聰子ご夫妻の招き」 投稿者:加藤 芳弘

我が生涯 冷夢庵 復刻の経緯

 一人の男の生涯を、本人が纏めた文章と、娘が提供した写真及び資料に依り再現を試みた。とにかくスケールの大きい人物であり筆者は晩年に至る迄彼の捕われ人たる現状を振り返り翁に逢えて幸せであったと思う。といっても諸先輩の様に生きている間に翁に逢った事はなく、臨終の折、威厳に満ちた白い顎髭の姿が私の霊を捕らえたのであった。

 筆者は中卒で字の読み方も、ましてや書き方は誤字脱字のデパートの様な有様であったが折に付け名古屋で家庭教師の経験を有する柳田聡子は筆者に字の意味を教えてくれた。当時の教会で使用していた北部極東傅道部版のキリスト・イエス等は振り仮名もなく読みにくいもので無学の私が読むと、まさしく変な読み方となった。

 ある日、未だ教会員になる前の話であり、当然神権がない状態の私を柳田姉妹は、特別ホームティチャージュニア補助と云うことにして(その様な責任はありません)招いてくれた。先輩会員からタオルを持って来いと云われたが、何のことだか考えずに唯云われる儘彼の車に乗り柳田家に向かった。そこは温泉付き分譲地に新築したばかりの家で、温泉に入れて戴き、楽しいゲームに興じ、姉妹御手製の御馳走の数々を戴き、共に讃美歌を歌い、祈りに加えていただき、最後は御土産まで頂いて帰るという経験を何回も繰り返し、ホームティチャーとは何と楽しいことと大いなる勘違いをしていた。後年沼津支部から30K 以上離れた会員のみのホームティチャーとなり伊豆大島へ出掛けた際などは、柳田家の楽しいホームテーチイングを思い出し一人笑いすること度々であった。

 会員となり支部長より日曜学校で教師をせよと云われ間違えてもいいからとも云われ教卓の前に立って前を見ればそこには柳田藤吉兄弟(当時津支部在籍静岡地方部長)柳田聰子姉妹(当時沼津支部在籍静岡地方部扶助協会会長)がなかよく並んでおり、さすがに言葉がでず困った事がある。教えるのではなく逆に教わればよいと云う安易な思いで彼等に集中的に質問してみたが、とんちんかんな質問を補正しながら何とか日曜学校の責任を果たさせて戴いたのであった。当時二分半の話で四十分以上の大講演をする人もおりそれだけで集会は終わり教師を助けてくれた人も居り、往時の楽しい時を思い出しています。

 以来、沼津から転出された後度々彼等の家を訪問したが、彼等より父冨五郎の書籍(昭和38年出版の書籍『我が生涯』に新たな写真や資料等約100枚以上を追記して製る様依頼を受けたが当時の私の所有する機器では文字の部分はともかく写真の部分は粒子が荒く使い物にはならなかったので翁の書籍部分のみを6部復刻した。その内2部は金沢より金箔を入手し復刻本の三方に鍍金を施し御渡しした。彼等が綱島街道沿いの菊名に御住まいの頃である。

 東京神殿にて御奉仕の後、台北神殿にても同様に奉仕を終え戻られた際にびっくりした事が起きた。柳田姉妹からの電話で「主人の胖分けをするから横浜にいらっしゃいという内容であった。」まさかとは思ったが急いで柳田家に行くと藤吉兄弟がにこにこして胖ですと云い乍、台北神殿神殿宣教師専用のタイピンを私に手渡してくれた。柳田姉妹に胖分けと云われ、びっくりして飛んできたと云うと生前贈与ですと笑って云うので緊張していた身体から力が抜け座り込み、終には泊まり込んで翌日帰る事となった。実はこの前日厚木の今一男兄弟の処で東京第一支部設立当時のお話を隣家の栗林を見ながら高木翁の事を学ばせて戴いており二日連日の厚木及び横浜出張となっていた。

 後年加古川に転出される前に柳田夫妻が台湾に於て金婚式を迎えた際に神殿の仲間より戴いた翠玉の駿馬の置き物を姉妹から今度は本当の胖分けと云われ戴いた。さすがに遠慮したのだが私達だと思って持っていてくれと云われ困りながらも持ち帰り後日、柳田家次男の喬さんに訳を伝え、返そうとしたが親父や御母のきもちだからと云われ、今でも此の翠玉の置き物は筆者の処にあるが、此を眺める度に今は逝去された御夫妻を思い出す日々を重ねさせていただいており、東京の帰路には小山町冨十見需園にて夫妻の墓前にて寛ぐことを楽しみとする日々を過ごさせていただいております。

  • 加藤兄弟の話、興味深く読まさせていただいています。日本の教会の貴重な資料収集の礎が、柳田ご夫妻との関わりによっていたことを本文によって知り感銘を覚えています。加藤兄弟のますますのご活躍をお祈りしています。 -- おーちゃん 2019-09-27 (金) 04:39:37

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