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20041601高橋幸夫

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2020.04.16 穀粒記者レポート・『春の晴れた日に 断食の祈り 若葉の森で』投稿者:高橋幸夫

 緊急事態宣言が発令される前から府中市も、いろいろな行事が取りやめ、施設の閉鎖がありました。月に一度のボランティア清掃は、繁華街のケヤキ並木通りと府中街道を十余人で清掃していましたが4月10日は中止のお達し。それではとその日は、人と接触しない「我一人でゴミ拾いをする」ことに。これまでも何回か行なっていました。場所は樹林がうっそうとしている森林で春の芽吹き、若葉も感じてみたい。森につながる道を数か所思い浮かべ、電車とバスに乗るが、新宿方面ではないので、混んでいないことは経験済み。ボランティア精神は府中市以外の場所をゴミ拾いすることにも喜んで。1)美化に貢献する、2)新芽、若葉を撮りながらの森林浴、3)道路清掃を含みウォーキングすることになり、家でこもりがちの体をリフレッシュ。の効用がある。
ところが総大会にて大管長より、「4月10日の断食」が提唱されました。1)~3)に4)断食 が追加です。思い図り、誰にも気づかれずに祈りのできる、家から歩いても行ける森へコース変更。初めての試みであるが飲まず食わず歩き通すことに決めた。歳のせいか体力が落ちていることを感じているが、限界を知る機会でもある。
朝食を摂らず9時30分出発。途中の休耕田にレンゲの花をボランティアの方たちが咲かせているのを観るのも楽しみであったが、今年はやはり活動中止でレンゲはなかった。蜜を吸う蜂・蝶もがっかりのことでしょう。川の土手・土手下はウォーキングしている人たち。政府は「感染のリスクがない環境での運動は行なっても問題はない」の見解。私も足取り軽く森へ、森へ入ったときにマスクをはずした。エノスの祈りは大声で「叫び求めた」ということは誰にも聞こえない場所ですね。私が祈る森もまったくの自然に近く、樹林を深く入り、大きな声を出しても誰にも聞こえない所。
12時過ぎに到着。リュックを下ろし帽子を脱ぎ、教えられた祈りの内容「バンデミックの抑制のため・看病する人が守られるため・経済強化のため・通常の生活が戻るように」のメモを確認して、しかし小さな声で祈りました。春の晴れた日の森の中の祈りは“ 新鮮“心温まりました。ありがとう、感謝!そしてもう一つ公園の森でも祈ることにし、お腹のすいた体で歩き歩き到着。公園の森は丘状の斜面になっていて上の方には人はほとんど来ない。誰もいないことを確認し再度同じ祈りをしました。大管長からこの機会が与えられたことにも感謝! 通常のウォーキングならペットボトルの麦茶をゴクゴク飲み、ああ爽快!であるが、リュックに入れた飲料・おつまみを背負ったまま手をつけずぐっと我慢。しかし次第に体が乾き養分・水分補給を訴えているようだ。

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自然の森 落葉樹は若葉で明るくさわやか。だがさらに奥へ行くと、常緑樹が多い深い密林へ

図3

公園の森

図4
森にはスミレほか名を知らないいろいろな花がほほえましく咲いていました。

家まで残り4㎞くらいの所から「さあゴミ拾いだ」と歩きながら拾って行く…普通に歩いているときは目につきにくいが、しっかり見張り歩きすると、道脇にけっこうゴミを見つける。う、あれ?…脚が…おかしくなってきた。すごい疲れみたいな、すたすた歩けず、エネルギー欠乏のため?麦茶飲もうかな、いいえ帰宅まで我慢。重い脚を引ずるような歩きでゴミ拾い。家までの距離がいつもよりも遠くに感じる。なんとか歩こう。普段の断食では深く味わえない、本当に飢えに苦しむ人たちの、ほんの少しではあるが、体験しているような。主よ彼らを守り給え…。あともう少し我が家まで頑張ろう。
 無事15時30分に帰宅。まだ断食を続けようか?しかし体が一刻も早く補給した方がよいと感じ、麦茶・ジュースをゆっくりとゴクリ。うまい!体を横たえてしばし休息、元気が戻ってきた。感謝!丘陵地・平地を飲まず食わずの17㎞。よく歩きました。通常のウォーキングなら食べて飲んで体力維持で歩けるのに、飲まず食わずの場合の限界を知り、また困窮者の気持ちに近づけたのも貴重な収穫でした。いつか水だけは飲むことにして、このコースをまた歩いてみたい。その前に異常事態が終息して、教会で皆と会える日を心待ちにしています。

図5

ゴミ拾いでさわやか気分!

  • 「我一人でゴミ拾いをする」ことに。………
    一人から始める、行動の大切な原則を実践し続けるのは主にあって誉むべきことだと感服します。水分補給だけは必要で、例え健脚の高橋兄弟でも脱水症に陥ると倒れることでしょう。 -- 岸野みさを 2020-04-18 (土) 09:55:20
  • 素敵な写真と、行動ですね。私も、買い物帰りに、晴れた空、鳥のさえずり、風のそよぎを感じながら、人類が小さなウィルスと戦っていても、自然は何も変わらない。いつものように巡っていると感じながら、感謝して歩きました。本当に、全てが有り難いですね。 -- 牧瀬美代子 2020-04-18 (土) 10:21:44

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