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2021.05.02 穀粒記者レポート・『聖きを主にささぐ 主の宮 東京神殿』投稿者:高橋幸夫

神殿への路を歩く

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 1998年2月17日、JR山手線恵比寿駅近くの電気屋さんのテレビから“バンザイー バンザイー バンザイー”の大歓声!長野オリンピックのスキージャンプ団体で、最終走者の船木選手が滑り終えて金メダルが確定した瞬間だった。選手たちが飛び上がり抱き合っていた。この時私は休暇を取り仕事を休んで、東京神殿に向かって歩いていて電気屋さんの前を通るところであった。どこから歩いて?それは家から。そう東京都府中市宮町の家から徒歩で一路東へ東へ、ネクタイを締めてスーツの上にコート、リュックを背負って、冬なので汗は掻かなかった。
徒歩で神殿へは1月27日が最初で2月7日、そしてこの日は3回目です。府中市をしばらく歩き調布市を通り抜け、世田谷区を通り抜け、目黒区を少し歩き渋谷区の代官山・恵比寿・広尾を歩き、港区南麻布5-8-10の東京神殿へ。26kmを歩きました。脚に痛みなし違和感なし。14:30と16:30のセッションに入りました。神殿ご奉仕されておられる方々に心より感謝申し上げます。今から23年前のこと。その前年からどうゆうわけか「長い距離を歩く」に興味を惹かれ、長距離歩行に挑戦することに。そして「神殿へも一度歩いて行ってみよう」と。いにしえからジョセフ・スミスの時代も昔は歩きでした。私の細いきゃしゃな脚ではあるがこの頃は今と比べれば健脚であった。私からみれば他の方たちは太くがっしりと頑丈な脚でとても健脚であるように見える。
1997年10月10日、歩く楽しさを他の人たちとも共有したいと、府中ワードの人たちをお誘いして府中ワードから高尾山のふもとまでウォーキングした。このウォーキングから始まり今に至るまで共に歩く市民グループ、およびサムエルウォークを主宰しています。この最初の高尾山までの歩いた距離はいきなりの(これも)26kmであった。グループウォーキングではなかなか歩かない長距離であるが、しかし参加された方たちは見事完歩され、その健脚ぶりに感心致しました。
この頃私が歩いた最高距離は、歩きに歩き、すごく歩いたなあーの距離は、一人では家から府中街道を北へ、津田塾大学の所の玉川上水を西に羽村取水堰へ、そこから多摩川を下りモノレール線の下を立川駅へ。団体歩きでは八王子ワードの有志の企画に参加、東京神殿から八王子ワードまでのナイトウォークで、ともに約40kmです。
{ ここで「あし」は「足」「脚」の二つの漢字がある。でも使い分けるとしたら足はくるぶしから指先までの靴を履く部位、脚は腰から下のあし全体。足は手、脚は腕に相当、とここでは定義しておきます。しかし「二人三脚」、「足が早い」など使い方にもよりますね。四つ足動物の「前足・後ろ足」をいう場合は、ひづめ、あし先だけの部位もそうであるが胴から下の脚の意味もありますよね }
家から神殿へ、この頃は8回ほど歩いた。神殿は都心にあり山里にあるのではない。東京都の地形は南北には狭いが東西はだいぶ距離がある。北へちょっと行けば埼玉県、南へちょっと行けば神奈川県である。府中から東は東京湾の海に達するまで建物が途切れなく続く密集地帯。西は次第に畑・樹林が増えていく田園・里山の緑の風景。神殿への路はクルマがビュンビュン走る排気ガスの大通りを行くのは敬遠したい。なぜ8回も歩けたのか。それは遊歩道。1回目は気づかなかったが、とても素敵な“水際の散歩路”という烏山川緑道があることを知った。京王線の千歳烏山駅の傍から始まる素敵に長い8500m、そしてその先に目黒川緑道の約600mがある。この約9kmのクルマの通らない緑の路があったから、神殿へ歩く楽しさが増したのです。家から千歳烏山へも大通りと並行する住宅地を通る路を大部分歩けた。住宅地の路は交差点の信号も少なく赤信号でストップさせられることもほどんどない。
しかし長距離歩きはこの頃だけで、その後グループウォーキングが定常化するようになってからは、次第に一人で長距離を歩くことはなくなりました。グループ歩きも、それはそれで楽しいです。
そして東京神殿は改装のため2017年10月から休館になりました。3年後の2020年11月30日に新装開館の予定でした。でも新型コロナウィルス感染症のため開館が遅れている。しかし神殿建物は建てられており、写真を撮られた方たちから見せていただいた。當真健一ステーク会長、石井亨ビショップほか、幾人もの方からメールやlineで披露してくださいました。私も行ってみたい!しかしこだわりがあった。“新装開館初日に関しては昔を思い出し家から歩いて神殿へ”を考えていたので、はて、「開館初日が暑い夏の日だったらスーツ姿で長距離歩行は厳しい、どうしよう」と。それで開館日を待たずに暑くならないうちに”私が愛するさわやかな神殿への路”を久しぶりに遠足することにした。
4月12日に実行。家を7時50分に出発。マスクをしてスーツではなくラフなウォーキングスタイルで。最初は軽快であった。しかし次第に脚にこわばりを張りを感じてきた。やはり加齢による筋力の衰えなのか、神殿まで大丈夫か?しかし素敵な水際の散歩路は、4月の可憐なかわいい花々が咲いていて歓迎してくれている。お花さん、ありがとう、頑張るぞ。まさに絶好の”
神殿への路”である。この緑道を整備されている世田谷区に感謝しよう。今回は渋谷区の路は恵比寿へ行かず都立一商高から国学院大、日赤広尾病院へ向かう路にした。やっと神殿に到着したのは16時30分。予想より時間を要した。以前は神殿にはカメラを持っていけなかったが今回は道中写真をたくさん撮った。途中曲がり角を間違えたことや新しい施設の天空庭園にも寄ったことで27㎞くらい。今回は脚の疲れをまともに感じ、歳月を経た体力の衰えを実感した。到着時曇っていて青空の神殿写真を撮れなかったので、長田兄弟撮影の神殿写真を借用しました。
しかし素晴らしい道のりであった。楽しかった。完歩できた喜びがあった。神殿を仰ぎ見ることができて感謝!以前のように長距離歩きで全然脚に痛みを感じないで歩けること、が出来るようになるかであるが足腰を鍛えならしたい。神殿へ歩いたことが私の体調管理意識を高めて下さいました。ありがとうございます。そして神殿が無事に開館され、また、東京オリンピックも開催され、選手たちが存分に活躍されますようにお祈りいたします。
帰路は日赤広尾病院からバスで渋谷へ、電車で府中に戻りました。

東京神殿へ27㎞を歩く    オアシスの水際の散歩路    烏山川緑道
 住宅街の路                   

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 大通り歩きは僅か ほとんど閑寂な路を行けた

  目黒川緑道         目黒天空庭園        西郷山公園

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路傍にたくさんの花々を愛でました。
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神殿への路、あるいはその路から一歩横に入ると名所旧跡に出会う
   豪徳寺             松陰神社
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徳川幕府の大老、井伊直弼の墓がある世田谷の豪徳寺、招き猫発祥の寺とする説がある。直弼の先祖の直孝が鷹狩りに出かけた帰り道、小さな寺の前を通りかかると、門前で一匹の猫が手招きをしていたそう。直孝は猫に導かれて寺の中に入って休憩すると、たちまち空が曇って雷雨に。住職の愛猫「たま」のおかげで落雷の難を逃れ、住職の説法も聞けたことに仏の因果を感じた直孝は、荒れていた寺を改築。この出来事が縁となり、井伊家の菩提寺になったという伝説。豪徳寺から700m先に松陰神社がある。井伊直弼が仕切った幕府の弾圧(安政の大獄)で吉田松陰は若干29歳で処刑された。4年後、松陰門下生の高杉晋作、伊藤博文らにより松陰の亡骸は世田谷のこの地に改葬され、明治15年松陰を祀る神社が創建された。
グループウォーキングを主宰する私は、蘆花恒春園、豪徳寺、松陰神社、三軒茶屋のコースを案内しました。招き猫、松陰神社の写真は案内した時に撮影。

                             
   蘆花恒春園 蘆花夫妻の住居             お弁当
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神殿への路で会う世田谷の蘆花恒春園。ここには文豪、徳富蘆花の記念館と夫婦の居宅、お墓がある。東京・青山からここに引っ越した蘆花は半農の畑仕事に励み晴耕雨読を旨とした生活であった。ちょうどお昼時、遠足のお弁当はうまい!スーパーで買った山菜おこわ、サンドウィッチをいただく。

ついでに 徳富蘆花は神奈川県の逗子に住んでいた時期に代表作の不如帰(ほととぎす)を刊行した。逗子にも蘆花記念公園があり、逗子湾には不如帰の碑が建っている。その近くの陸地に
「さくら貝の歌」の歌碑がある。さくら貝の歌は鎌倉ワードの土屋裕示兄弟のお父様の土屋花情様が作詞されました。日本の叙情歌いいですね。倍賞千恵子の声で時々聴いています。
逗子を市民グループ引率して歩いた時の写真です。

   逗子湾の不如帰の碑           さくら貝の歌の歌碑
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  • 「北へちょっと行けば埼玉県、南へちょっと行けば神奈川県」ちょっと行けばって
    健脚にはちょっとでも普通の人にはどんだけ~となります。東京神殿から八王子ワードまでのナイトウオーキング、途中でリタイヤした人もいたそうですが、大きなチャレンジ
    でしたね。 -- 岸野 みさを 2021-05-03 (月) 22:33:44
  •  東京神殿がいつ再開するか分からないときに、私たちの準備の大切さを改めて思わせていただきました。ありがとうございます。
     日本の歴史や名所についても、いまNHKの大河ドラマを録画してみていますが、関心が出てきて、興味深く読ませていただきました。 -- 丸山 幹夫 2021-05-04 (火) 13:20:13
  • 高橋兄弟、人生を楽しんでみえますね。神殿までの距離25キロ以上を歩いていかれる・・・いいですねえ。関東界隈はたくさんの史跡があって、羨ましいです。東京神殿の再奉献とオープン本当に待ち遠しいです。 -- おーちゃん 2021-05-05 (水) 11:40:36

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