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2021.05.29 自分史・家族史「今年のツバメ」 投稿者:岸野みさを

 5年日記をつけているので、今日2021年5月26日の日記をつけようとして上の段を見ると昨年の今日の出来事が書いてあった。

 歩いて5分ほどで多摩御陵の参道に出る場所に私の事務所がある。昨年は駐車場の天井にツバメが巣を作ったので、今年それを除去したら、今度は事務所の玄関の真上に巣を作ってしまった。つまりお客さんが来て玄関の自動ドアーが開くと頭の上にフンが落ちてくる計算だ。「今日はフンが落ちてないね」と長男に言うと、「ああ、昨日からだよ。嫁がカラスが食べちゃったんじゃないかと言ったよ」「そんなあ」よく見ると巣の一か所が崩れている。自然の摂理とは言え昨年からフン掃除で私たちが悩まされても、ピイピイという可愛い鳴き声と、巣の中に見え隠れする小さな雛の姿に免じてきたのに、まさかの天敵の一撃だったのか?

 ところが10日後くらいに、朝、車から降りるとまた、ピイピと声がするではないか、「えっ?」玄関の上を見上げると、「あっ!」巣の壊れた個所が見事に修復されて、さらに頑丈な巣になっている。どうやら雛もいるようなのだ。やったあ!カラスに反撃したのだ!

 それからというもの親ツバメがせっせと餌を運んでくる毎日、私らはせっせとフンの掃除に追われることになった。水道水を流してモップでゴシゴシするのだがべったりフンの粘液がこびりついていて、臭いしおまけにあちこち飛び散っていてそれは一苦労だった。

 フンをする様子を見たことがある方はお分かりと思うが、巣の外にチョコンとお尻を出してポッタンで、数羽の雛となるとフンの量も半端ではない。

 雛たちは、毎日ピイピイ鳴きながら並んで大口開けて親からエサを運んでもらう。そしてポッタンポッタンとフンを落とす。その光景は通行人の耳目を引き、子供たちなどは近くに駆け寄って見上げている。

 やがて、時が来ると雛たちは親ツバメと一緒に飛ぶ練習をする。ピイピイ、サーッ。いつまでも巣の端に立ってはいるが、なかなか飛ぼうとしない雛もいる。しかし、ついに飛び立っていき、親ツバメは騒がしく鳴きながらその辺を旋回している。鳴くのはコミュニケションをとっているのだそうだ。私は事務所の2階からその鳴き声を聞き旋回する姿を飽きもせずジッと見ていた。

 これは昨年の出来事で今年もまた、ツバメが同じ場所に巣を作った。温度とか湿度が丁度良く、人がいる環境を選ぶそうで、昔から縁起が良いと言われているので、ヨシヨシと思った。次の日、事務所に着くと親ツバメがしきりに滑空して鳴き騒いでいる。巣を見上げると「ああっ!」巣がまたしても大きく半壊しているではないか!親ツバメの鳴き騒ぎからして、卵も無くなっているのだろう。
カラスめ!昨年の学習からして今年はもっと大きなダメージを与えたのだと思った。
案の定、親ツバメの鳴き騒ぎは2,3日でピタリと止んでそれきり姿を見せることはなかった。昨年のように再び巣を作ることもなく、卵を産み育てることもなかった。ツバメの敗北である。

 昔は作物につく害虫を食べてくれた益鳥のツバメだが最近めっきり減ってしまい神奈川県では減少種、千葉県では要保護動物に指定されているそうだ。

 来年も渡り鳥のツバメはその帰巣本能で戻って来てくれるだろうか?天敵のために生後1年間に亡くなる確率は60~70%だというが、それでも健康なツバメは15~16年の寿命があるそうだ。

  • 弱肉強食ですね。カラスにしても、餌がないと生きられないのですから、何とも……
    聖書にあるような、弱肉強食のない平和な世界になるといいですね。 -- 牧瀬 2021-05-30 (日) 22:00:51
  • そうでしたね。弱肉強食は主が定められた自然界の掟でした。そしてその最たるものが
    人間ともなれば、おこがましいことは言えないですね。すみません。 -- 岸野 みさを 2021-05-31 (月) 09:17:09
  • 残念ですね。本当に少なくなっていますよね。この時期藤野駅の近くではツバメの急旋回をたくさん見ることができたのですが。
    来年も来ると良いですね。 -- 丸山幹夫 2021-05-31 (月) 17:40:51
  •  ツバメですか。都会にもツバメがやってくるのですね。私は九州の片田舎で育ちましたので、毎年ツバメがやってきて、同じ巣を利用して卵を産み育て孵してまたさってゆき、次の年にはまたやってきて、同じ行程を繰り返すのですが、親から子へどのように伝えているのでしょうか。不思議でしょうがありませんでした。懐かしい故郷の家の思い出です。今ではその家も「故郷の廃家」となってしまいました。 -- 工藤駿一 2021-05-31 (月) 22:37:03
  • 皆さまコメントありがとうございます。ツバメは人の生活を豊かなものにしてくれますね。今は「故郷の廃家」になってしまっても懐かしい思い出は鮮やかに残っているのですね。また、弱肉強食のない福千年、何を食べるのですか?あっ、血管の中に流れているものは血液ではなく霊だということですから、食物をとる必要がないのですね。食通にとっては味気ないかな? -- 岸野 みさを 2021-06-01 (火) 15:00:42

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