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22051903徳沢 愛子

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2023.05.19 詩・散文「今日 また新しい」 投稿者:徳沢 愛子

あんさ(長男) あせらず
おじま(次男) おじけず
末っ子すーたらたつた
みんないちゃけな(かわいい)子ばっかやった
老いてしもました母ちゃん
やわやわ生きてゆこまいか
人生の鮮度はキープしてな
あの梅の古木みたいがに

* * * * * * *

息子5人の子育てもアッちゅう間
ボランティア活動の盛りも早終り
花冷えをちんちんの生姜湯で
ずるずる啜る
誰もいないいち暮れ(夕方)時

* * * * * * *

パセリみたいに生きたい
太っ腹コロッケに寄り添うて
面取り人参 ごきみっさんな(機嫌のいい)
朝日さす白磁の皿の上で
よならん(よくない)こと考えんと

* * * * * * *

しずしずと生きたいと思うがやけど
今朝もこれこそわが意見ぞと声高に
玄関飛び出すがさつ人間
ひとかわ(並大抵)でないこの人生
庭のなすびが
ぼんの首(えりくび)伸ばいて実っている

* * * * * * *

ねえ おぞい(疲れた)顔して あんた
横に座っててあげる
なんも言わんでいいさかい
体中からもれてくる
やくちゃ(めちゃくちゃ)もない心の叫び
聞いててあげる
わてのゴミ袋大きいさかい

  • 「老いてしもました母ちゃん」
    「誰もいない一暮れ時」
    「パセリみたいに生きたい」
    「これこそわが意見ぞと声高に玄関飛び出すがさつ人間」
    そして最終章のなんという温もりの持つ人の慈愛の行いであろうか?
    「わてのゴミ袋大きいさかい」で決定打となっていると感じました。 -- 岸野 みさを 2023-05-20 (土) 20:23:34

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