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2022.07.10 穀粒記者レポート・『ヘンリー・B・アイリング管長の東京神殿再奉献の祈り』投稿者:岸野みさを

 帰りの車の中で大学2年生の孫息子に「奉献式の長い祈りで何が一番印象的だった?」と聞くと「末日の大変動の中で神殿が保護されますように」だと言ったので「あらま!」と驚いた。私も正にそこだったからである。親子(祖母と孫)だから似ているのか?
 神殿は何が起こっても倒れない、とよく耳にするがモルモン書でもニーファイ人の神殿が倒壊している。それでも主に奉献されているのだから地球規模の大変動にも保護されるのだろうか?

 日本火山学会は2030年プラスマイナス5年で300年間地下に溜め込んだ富士山の高温で液体のマグマが大噴火すると予測している。その前に、いつ起こってもおかしくない南海トラフ3連動地震。M9.1の東日本大震災の後、富士山は新しいフェーズに入り、今後少なくとも数十年は地震と噴火が止まない「大地変動」の時代に突入してしまった。最近、東北と九州、北海道や北陸地方も加わって、日本列島を囲い込む様に地震が群発している。

 南海トラフ巨大地震の被害総額は220兆円(東日本大震災の被害総額は20兆円ほど)に至り(日本政府の一年間の租税収入の4倍を超える額)それに富士山噴火が加わり、総人口の約半分の6000万人が被災して、国家存亡の危機に直面した日本は世界最貧国になるという。内閣府は2004年に富士山噴火による経済的損失を2兆5000億円規模の激甚災害となることを試算している。これは一万円札を縦に積み上げると富士山の6.5倍の高さになる金額だそうだ。

 地震と火山噴火の時期が近かった場合は相乗効果で更なる被害総額が増える。「これは国家の危機管理上、可能な限り予測し、減災に向けて全力で取り組むべき課題である」(火山学者 鎌田浩毅)

(詳細は2019.06.03 穀粒記者レポート・『祝穀粒6周年記念―富士山噴火と南海トラフ』投稿者:岸野みさを)

 親しいミニスタリングシスターの同僚にこの話をすると「心を尽くして主に信頼せよ、自分の知識に頼ってはならない。すべての道で主を認めよ、そうすれば、主はあなたの道をまっすぐにされる」(箴言3:5-6)とバッサリ断言されたのだった。

 神殿に目を転じると札幌神殿の景観は以下のようなものだった。

(2016.8.22穀粒記者レポート・「聖きを主に捧ぐ」より抜粋)

 最初に目にする日本の国会議事堂に模した神殿のタワーセンターに驚き、神社や仏閣の建築様式を取り入れている外観に感銘を受けた。日本庭園の石庭や池も然り。インテリアデザインは障子をはじめとする日本の歴史と文化を象徴するものを用いて、家紋のようにデザインされた札幌市の花ライラックの意匠が愛らしい。海に囲まれている日本を象徴する青海波文様や麻の葉のステンドグラスの美しさに感動して、特に日本を代表する伝統の和風文様、麻の葉を使用したことの歴史的洞察に感嘆した。昔から「神聖な力=神」が宿るとされてきた麻は僅か90日で生育し7月になると収穫を迎える。子どもの頃私の家でも丈の高い麻を育てていた。明治以降入ってきた丈の低い外来種と区別するために在来種を大麻と呼んでいた。

(今回奉献式で「お寺や神社にも感謝」と述べたスティーブンスン長老に、既にご存じでしょうが、以下をお伝えしたいです。

「大麻を正しく考える国民会議」より抜粋)

 大麻草(=麻)とは、縄文時代の昔より日本人の生活(衣・食・住)と密接に関わってきた植物であり、また燃料用・医療用・祭事用・神事用にも使われ親しまれてきた植物で、第二次大戦前はその栽培が国家によって奨励されてきた。

 かつては、赤ちゃんが生まれると、へその緒は麻糸で切り、麻の葉模様の産着を着せられ、お七夜参りには麻が奉納された。麻のように丈夫にすくすく育つようにとの親の願いから麻の葉模様の着物で育てられた。結婚式では夫婦が末永く仲良く幸せであることを願って夫婦の髪を麻糸で結ぶ儀式が行なわれていた。

 麻の鼻緒で作った下駄を履き、麻布でできた着物や褌(ふんどし)を身に付け、麻の茎の入った壁や天井に囲まれた家に住み、麻糸で作った畳の上で過ごし、夏は麻糸で作った蚊帳(かや)で寝ていた。

 神道においては、大麻は罪穢れを祓うものとされている。
そして、伊勢神宮のお札のことを「神宮大麻」と言い、大麻とは天照大神(あまてらすおおみかみ)の御印とされている。

 このように大麻草は精神的にも物質的にも、日本人のシンボルともいえる植物であり、桜が日本の国花とするならば、大麻草は日本の国草であるといってよい。(転載終了)

 新東京神殿は札幌神殿を凌ぐ日本的な建築様式だと思っていたが、そうはいかなかった。
オープンハウスの時「有ったぁ」と嬉しかったのは麻の葉の文様だった。しかも絨毯である。本館の入り口付近から敷き詰められていて、日本の国草文様の絨毯を踏みつけて神殿の奥に行くのである。奉献式では待機していた小さな部屋の絨毯も麻の葉の文様だった。画面には神殿内の各部屋の画像が流れていて、30分くらい静かに瞑想しているとなぜか温かい気持ちになってきた。主が近くにおられるような臨在を感じる時間だった。

 暫くして私たちが待機していた部屋にヘンリー・B・アイリング管長とゲーリー・E・スティーブンソン長老ともう一人が入ってきた。アイリング管長は音を立てないように拍手をし、何回も軽く会釈をした。私の後ろの列の人たちは起立をしてお迎えした。

 お話や奉献の祈りは正確を期するためにリアホナにてご確認ください。

孫たちと神殿のオープンハウスに行ってみた感じを聞いてみると以下のような感想だった。

★世界の人々、多民族の絵が描かれていて至る所に飾ってあった。
★バプテスマフォントは見事だった。広々としていて上から見下ろせた。
★以前よりも豪華な調度品が置いてあったがその分部屋が狭く感じた。
★日本的というよりも中国的な壺や壁飾りもあってアジアといった感じ。
★庭園は狭かったが神殿から水が湧き出ていて、黙示録22の「いのちの水の川」を連想させた。
★札幌神殿のような日本の伝統と文化を取り入れた青海波文様は見つけられなかったが和風文様の麻の葉の絨毯が敷き詰められていた。
★博物館や美術館とは異なる、神聖な建物であり、神の宮居であることを感じた。

  • 神殿は、特別ですね。「聖きを主に捧ぐ」の言葉の奥深さを感じます。
    相応しくありたいものです。末日は、聖くないと苦しくて生きていけなくなると思います。聖いは人は、強いですね。 -- 文美 2022-07-11 (月) 21:30:42
  • コメントありがとうございます。確かに私たちは神の性質に預かる者となるように訓練されている筈なのですが……。 -- 岸野 みさを 2022-07-11 (月) 21:42:33
  • ネルソンだいかんちょうのビデオメッセージもアイリング管長の神殿で感じる感謝と光、愛についての話も印象的でした。
    スティーブンソン長老もマキューン長老もラズバンド長老もー主を証するお姿を見てこの方たちは人生で主を選んできたまさに生きる模範なのだ、と改めて思いました。

    神殿でオープンハウスの時、入口のイエス様の絵は背景に日本の象徴である稲穂が描かれていて日本の神殿ために描かれた原画だと聞えて感動しました。
    -- サブストローム純子 2022-07-12 (火) 21:36:57

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