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2016.07.02 穀粒記者レポート・「両陛下がご訪問されたアファンの森」投稿者:岸野みさを

天皇、皇后両陛下は6月6日長野県信濃町のアファンの森で作家のC・W・ニコル氏による里山再生の取り組みを見て回られた。「木屑が敷いてある道は気持ちいいですね」と天皇陛下からお言葉をかけられ「いい仕事をしていますね」と労いのお言葉をかけられたという。

 以前テレビ番組で「アファンの森の物語」を観た。アファンとは風の通る道という意味である。英国出身のニコル氏は30年前黒姫山の麓にある幽霊山といわれて放置されていた山を購入し、見事な里山に変貌させた。密集して枯れかかっていた木を伐採して太陽の光を入れることから始まった。太陽の光が入ると様々な植物の光合成がはじまり木々の成長も始まった。何年にも渡って木々の年輪は狭くなって成長できていないことを示していた。森に光が入り風が通ると命の源である湧水が流れ出る。夏でも15℃で、江戸末期に造られた人工水路があった。自然を模した水路でいわながいる。「健康な川は水が笑っている」とニコル氏は言う。命の源である水環境の整備をしたことにより、森の心臓部である血管に生き物が戻ってきた。タイコウチ(水生昆虫の一種)、サンショウウオ、トンボの幼虫ヤゴ、(26種類ある)オニヤンマー(幼虫から成虫になるまで3年かかる)カブト虫、ふくろう。コウモリとふくろうの巣箱を作った。巣箱からふくろうは育つ。ふくろうがいなくなるとねずみが増え過ぎる。しじゅうからや山雀がいる。しじゅうからは葉の裏にいる虫を食べてくれる。うろができれば不自然な巣箱は不要なのだがうろができるまで100年かかる。うろの大木になるのがマザーツリーの役目だ。

たまごだけが真っ赤で、トマトのように見える。森のきのこの王さまだ。訪問者の有名人Aにニコル氏はこのたまごだけでおもてなしをした。ローマ帝国時代シーザーに捧げた貴重なきのこだという。恐る恐る食したAに「毒性はありませんよ」とニコル氏。イワナのパテに鹿肉食ハンバーグ。鹿肉食ミンチ6に対してしいたけ4の割合だ。彼は鹿を自分で解体する。家畜よりも鹿、いのしし、くじらなどの野生の肉はアミノ酸が多いので家畜の3分の1の量で充分だと言う。ミネラルも多く脂肪が少ない。西洋でハーブは漢方薬であるが料理にハーブを使うのは動物の肉を体内に取り入れやすくするためだそうだ。
日本では1年に10万頭鹿が殺されている。一頭の鹿から100人分の料理が出来る。明治時代にオオカミが絶滅したので鹿が多くなった。今、鹿、いのしし、猿の被害が増えている。鹿は3年で倍に増える。「獲るなら食べろ」とニコル氏は言う。昔の日本の食卓には天然のものがあった。健康的な里山があったから山菜があり、野生の鹿がいて健康的な日本だった。ニコル氏は日本の食料自給率を心配している。
彼は訪問者のAをとっておきの場所に連れて行った。マイナスイオン6000/ccの場所である。なぜそこがマイナスイオンが多いのか分からないが健康な森には心と体を癒す力がある。生命は海から生まれたが文化は森から生まれたという。ニコル氏GRデジタル3のコマーシャルは「好きになる心、観察、記録、感動、結論」だと述べている。また、彼はソバ粉のクレープにブルーベリーをのせて和はちみつをかけてAに差し出した。今、世界でなぜか、はちが大量に消えていて遺骸も見つからない。こんな時、和はちみつを大事にしたらどうかと彼は提言する。和はちみつは色んな花からみつを採るのだという。

アファンの森を一度訪問してみたいのだが、通常一般公開されていない。

以下はネットで見たインタビューや講演会から筆者が抜粋したものである。「この里山を再生してから30年絶滅危惧種が40種戻ってきました。しかし、私が植えたこの木の苗が大木に成長しても私はそれをみることは出来ません。未来の人々が見て、そこから学び、森の恩恵を受けられればそれで善いのです。この大木の根を邪魔しないようにこの辺の位置に私の墓は造りたいのです」

「日本の67%は森林で、長野県は80%が森林です。しかし、森つくりに関わる人口は5万人。ドイツでは100万人が森林保全に関わっています。森林は生物多様性をもたらし、材木や食材をもたらし、癒しと学びの場をもたらしてくれます。ウエールズ出身の私にできたのですから皆さんにできないことはありません」

「私は若い頃北極圏に住んでいました。寂しいと思ったことは一度もありません。しかし、この私の愛する日本で山を歩くと水源地に産業廃棄物や医療廃棄物が不法投棄されています。それを見ると、とても寂しいのです」と語っていた。

  • 森には緑の瞳を宿した神々が住んでいる。満天の星軍が金色の槍を手に見下ろしている。森林再生への賢者の警告は傾聴に値する。岸野みさをさま、貴重なレポートありがとうございます。 -- 黒木メイシャ 2016-07-04 (月) 14:46:43
  • 黒木メイシャさま
    森は植木鉢や庭でも作ることが出来ます。自分の手で、小さな森を作ってみましょう。
    今、内の庭には紫陽花が赤や青、紫色に咲き誇っています。今年はぶどうも沢山青い実をつけました。 -- 岸野みさを 2016-07-04 (月) 17:42:58

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