穀粒(こくつぶ)会員のための、創作および出版支援サイト

16071701徳沢 愛子

トップページへ 譜面台の練習曲メニューへ 画像の説明

2016.07.18 自分史・家族史「苦労は買ってでも」 投稿者:徳沢 愛子

 私の子ども時代、楽しみは昔なりに色々あった。家の中では音響の悪いラジオ、兄が描く4コマ漫画、外では道に描いたケンパの遊び、縄跳び、虫とりに野原を駆け回る、川で泳ぐなど、現代よりはもっと自由で広がりがあり、もっと自然界に溶けこんだ楽しみがあり、豊かであった。その中で兄の4コマ漫画から私は一日一善という言葉を学んだ。人は一日に一つ以上よい行いを、隣人に対して楽しみながらしなければならない、と。
 小学生の頃から厳冬の冬へ。手に白い息を吐きかけながら、かじかむ真っ赤な手で弟や妹のおむつを洗った。まだ首のすわらない弟や妹を、ひょいと背中におんぶして銭湯に行った。小六の兄は自転車の両脇に自家製糞尿缶をぶら下げ、近郊の家庭菜園まで走ったが、私も伴走して畑まで息を切らして手伝いに行った。台所仕事もさせられた。中学生の時、30分もかかる登校時、街頭にまだ電灯がともっていると、電柱に下がっている紐を引っ張って消しながら登校した。嫁入りの前日まで私には多くの役割があった。でもそのどれもが、家族の中で自分は役立っているという自負を育てた。結婚してドカドカッと男児ばかり5人生まれた。夫は毎日帰宅が遅い。殆ど一人で悪戦苦闘したが、子ども時代の働きが全部肥やしとなって、男子5人の子育てなどどんとこいであった。「現代の子ども達に買ってでも苦労をさせよ」というのが、今の私の大いなるシュプレヒコールである。

  • 『肝っ玉かあさん』(昭和43-47 TBS)ということばを思い出しました。「買ってでも苦労させる」まさに至言です。 -- ユカイツリー 2016-07-19 (火) 07:13:19
  • 「どんと来い」これぞ日本の母です!自分を振り返ってみるときに、どれだけのことを子どもに教えたのか?あれやこれやと後悔先に立たず…。 -- 岸野みさを 2016-07-19 (火) 07:33:00

認証コード(6646)

powered by Quick Homepage Maker 5.3
based on PukiWiki 1.4.7 License is GPL. QHM

最新の更新 RSS  Valid XHTML 1.0 Transitional